1週間ぐらいミルクレープ作りにハマって学んだコツ

dsc_0066_3.jpg 昼飯を作ってると急にケーキを作りたくなったので色々調べていた。どうやら真面目にケーキを作るにはオーブンが必要な感じである。あのアメリカンな家庭でよく見る上からパカっと開くタイプのオーブンだ。もちろんオーブンどころかレンジすらも無いこの編集部では断念せざるを得なかった。
 それでもなんとかしてケーキを作りたい、と思いついたのは「ミルクレープ」である。回転すし屋にもしょっちゅう回っているあのクレープが何層にもなってるヤツである。あのミルクレープは一枚ずつめくりながら食べるのがツウである。おそらくミルクレープならばフライパンがあれば作れる気がしてきたので、レシピを調べて作ることにしたのだ。
 ここ1週間ぐらいミルクレープ作りに明け暮れていたのでその様子と共に、レシピではあまり触れられていない注意すべき点を書き残しておきたい

 

材料はシンプルすぎる

dsc_0053_3.jpg 薄力粉、卵、牛乳、バター、砂糖、あとは生クリーム
 お好み焼きやらホットケーキ程度なら作った事があるので、こういうのはガーッと全部混ぜてワーッと焼けば完成するだろうと思っていた。しかし製菓は違った、一筋縄では行かないのだ。シンプルすぎる材料だが、お菓子作りはここからが繊細なのだ。分量などが重要だと認識しているお菓子作り、今のままでは作る器具が足りていない事に気づく。 

 

試作品1号

dsc_0052_3.jpg クックパッド様様の人気レシピをとりあえず真似てみようという事で試作品を作り始めた。
 ①牛乳にバターと砂糖を溶かしす、②卵に薄力粉を入れる、③合体させるといったレシピである。もうまずここで言いたいのは卵2個に薄力粉200gは全く混ざらない。混ざらな過ぎて途中で①を投入してしまい結局はガーッと混ぜてワーッと焼くスタイルになってしまった

焼きの過程

dsc_0059_3.jpg 生地はなんとなく出来上がったので次は実際に焼いていこう。レシピでは弱火から中火ぐらいで、フライパンを回すように生地を広げる。ぐらいしか書いてなかった。
 しかしこれまた難しい、ホットケーキやお好み焼は正直ちょっとひっくり返すのが遅れたり早かったりしても挽回できるが、クレープはタイミングがシビアである。しかも生地が薄いので破れたり、ひっくり返す時に畳んでしまったりとなかなかに苦労した。
 しかもフライ返しだけでは綺麗にひっくり返らないので生地の端をフーフーしながら指でひっくり返すと言った無茶な作業をしていた。そもそも生地の分量も見極められなかったので10枚分の材料で8枚しか作ることができなかった。分厚いクレープである。

 見直すべき点はたくさんあった。

  1. 生地の作り方
  2. 1枚あたりの分量
  3. 焼き加減

 

クレープ作りの試行錯誤

dsc_0070_3.jpg まずバターをチューブのものから「無塩バター」にチェンジしてみた。バターも焦がす事で焦がしバターにすることにした。
 卵黄に含まれるレシチンでバターを混ざりやすくする、いわゆる乳化を狙って先に投入する事に。卵の三大特性である「熱凝固性」「乳化性」「泡立性」の2つを利用するのだ。泡立性は使わないのであまり激しく混ぜ合わせずにゆっくりと混ぜ合わせる
 
 薄力粉をふるいでダマを失くす作業。とりあえずこれも追加しておいた、ダマが無くなった。
 バター分が先に投入された事で薄力粉が綺麗に混ざった、牛乳は生地を伸ばす事をイメージしながら少しずつ足していった。気分でメープルシロップとオリーブオイルを少し足しておいた。

生地を寝かせる

dsc_0938.jpg 最初に作った時は生地を寝かせるという意味があまり理解できずに、特に重要視していなかった。調べてみても完全に意味を理解している人が少ないような気がする。「粉を落ち着かせるために寝かせます」とか「寝かせると粉がよく馴染む」などと言ったオカルトめいた話ばかりである。
 これではまるで「生地にロックを聴かせると尖った味になる」「クラシックを聴かせると良い」みたいなレベルである。優しい言葉で話しかけても生地は変化しない。教えてくれクレェプ、俺達はあと何分寝かせればいい。

 この寝かせる行為は、小麦粉を混ぜ合わせた時に作られるグルテン(グルテニンとグリアジンが結合して粘性の高いグルテンに変化する)が関係している。グルテンが作られていると生地の弾性が高くなる。簡単にいうと、クレープならば薄く伸ばそうとしてもなかなか伸びず、破れやすい穴が開きやすい状態。また仕上がりも固めになる。
 このグルテンの結合を切るために生地を少し放置する事が重要なのだ。特にクレープは薄く仕上げるためにもぜひとも寝かせよう、時間は30分もすれば十分だそうだ。

スパテラの投入

dsc_0067_3.jpg さて生地を焼く点に関しては、やはりクレープ屋さんのあの棒みたいなヤツが欲しくなってくる。
 カレーカシューナッツしか買ったことのない富澤商店に行って400円で棒を買ってきた。この棒の名前はスパテラとかスパテルとかなんかそんな名前らしい。名前もかっこいいし、刃のない包丁のようである、持ってもかっこいい。本来は生クリームを塗るのに使うらしい。

dsc_0941.jpgdsc_0943.jpg フライ返しで端っこを少しめくって、その部分からスパテラを刺していくとうまく生地を乗せられる。なんか楽しい。
 途中、IH調理器とは言え火力にムラがある事に気づいたのでフライパンをくるくると回して綺麗に焼き目をつけることができた。あったかいうちにシナモンシュガーをぶっかけてのつまみ食いが一番美味い。
dsc_0944.jpg
 

生クリームを挟んで完成

dsc_0062_3.jpg この焼いていったクレープに生クリームを挟んで完成する。ただし生クリームの味については未だ研究中である。
 植物性の生クリームよりも動物性のほうが美味いという事だけはわかった
 ブランデーやらバニラビーンズやらも色々試してみたい。

 100均に売ってたキャラメルクランチを挟んでみたらザクザクして美味しかった。

この記事が気に入ったらフォローしてみてね♪

The following two tabs change content below.

小林RH

編集長オカルテック
ネットゲーム、アナログゲーム、ギャンブル、ダイエットなどの記事をメインに オカルトといえばホラーなイメージを覆すため日々執筆中 「オカルトとは誰でも楽しめるエンターテイメント」