かつて、東京上野駅と北海道札幌駅を結ぶ寝台特急列車があった。日本初の豪華寝台特急ともいわれた北斗星である。しかし、2015年に惜しまれつつ廃線となり、その寝台列車の部品がどうなったのかというと現在宿泊施設の内装に使われている。それが「Train Hostel 北斗星」だ。トレインホステル北斗星はドミトリータイプの宿泊施設で、かつての寝台列車の北斗星の面影をあちこちに残している。
 そもそも、寝台列車は価格が高く、庶民には中々手が出せない。最近運行が開始された瑞風も高級指向とはいえ、一泊二日で27万、スイートでは75万もの値段がする。それに対して、Train Hosutel 北斗星はかなりお安く寝台列車の雰囲気を感じることが出来る。また、基本的に安いので、ドミトリー形式に抵抗がない人は単にホテルとして使用してもいいだろう。

基本情報


 Train Hostel 北斗星があるのはJR総武線馬喰町駅四番出口のすぐ隣(東京都中央区日本橋馬喰町1丁目10−12)。ただ、馬喰町駅には四番出口の他にC4出口と言う紛らわしい出口があるので要注意。他にも都営浅草線や都営新宿線なども近い。東京駅から五分の立地であり、浅草観光やスカイツリー観光にちょうどいいだろう。

 チェックインは16-23時、チェックアウトは11時。深夜の外出では暗証番号を入力したりと手間がかかるが、暗証番号は最初に貰える施設案内カードに書いてある。
 宿泊費はなんと男女混合の二段ベットなら、一泊2100円~3900円のお安さ。半個室の部屋でも4500円~6000円。女性専用の場合、2,400円~4,200円と男女混合よりも高くなるがそれでも普通のホテルに泊まる余裕がない時はちょうどいいだろう。
 また、隣のビルの1階にセブンイレブンが入っているので、コンビニで手に入るものだったら不足はない。

受付と部屋


 受付はかつての北斗星を思わせる看板が吊り下がっている。
 

 寝台があるゲストルームの入口。深夜はパスワードを入れないと入ることが出来ない。ちょこちょこ使われている小物が電車関係なので、どことなくワクワクしてくる。

 そして、これが北斗星の寝台がそのまま使われている二段ベッドだ。ドミトリータイプなので、ベットメイクは自分で行わなければならない。部屋は奥に向かうにつれ、ベットの色が変わっていく。早く予約しておくと写真のような高級っぽい色の寝台になる。サイズは女一人ならば全く狭さは感じない。ただ、体の大きい男性ならば狭さを感じるかもしれない。今回は下段だったが、天井はわりと低いため体感的に狭いところが苦手な人は下段に配置されないよう予約する時に書いておいた方がいいかもしれない。
 普通の寝台のクッションの上に更に敷き布団を引いているので柔らかさは問題ないと思われる。

 ベットに備えつきの照明。暖かいオレンジ色の光は高級感がある。

 シーツにはJRの文字。


 布団をひいたところ。頭のところには電源完備。

 部屋には、半個室1部屋と二段ベットが10ある。

 貴重品を入れるロッカー。そこまで大きいものは入れられない。

 半個室であるA個室。なんでも使われているのは北斗星の最高級室「ロイヤル」の内装だとか。確かに高級感が段違いだ。これが4000円で使えるなら安いものではないだろうか。

食堂


 食事施設はレストランなどはなく、食堂と共通キッチンルームがある。食堂に使われている内装は北斗星の食堂車「グランシャリオ」で使われていたもので独特の雰囲気がある。ただ、食事はあくまで手作りか、既製品を温めるぐらいなのだが、いつもより美味しく感じられる。


 キッチンとしては、かなり設備が整っており、鍋やフライパン、電子レンジ、各種計量器、ザル、名前を書いて入れておく共同の冷蔵庫など頑張ればかなり本格的な調理が可能だろう。自由に飲んでいい茶葉やインスタントコーヒーも用意されている。私が行った時はスープを作っている人がいた。

 食事は出てこないが、ジュースやビールなら売っている。メニューの中にはサッポロクラシックやリボンナポリンなど北海道限定の飲料も用意されている。案内カードには200円割引券がついているので、ジュースなら50円で飲むことが出来る。

シャワールーム&ランドリー

 最上階はシャワールームとランドリーがある。ここは流石にあんまり北斗星の影はない。

 ランドリーはそこらへんのホテルにあるものと変わりはない。

 シャワールームは脱衣場は小さめなもののシャワールームは広め。設置してあるのはシャンプーとボディソープだけなので、せっけんにこだわりがある人は自分のものを持っていこう。
 タオルは備えつけで用意されておらず、受付で一枚200円で借りられるので節約したい人は自分のタオルを使うことを考えよう。

 総じて、設備も新しく綺麗であり、独特の空気感で寝台列車に興味がない人も一度泊まってみる価値はあるだろう。