ハイパー泥団子ってどこまでピカピカになるのか?

 前から気になっていたガチャガチャの泥だんご制作キットを発見したのでレビューしたい。泥団子といえば私が幼稚園時代に超ブームになっていたわけで、今の幼稚園じゃ泥団子にICチップを埋め込んでスキャンしてバトルしているとかなんとか。幼稚園児の中のプロはこの泥で作った団子に自分の顔が写るぐらいピカピカにしていた、記憶の中なのでかなり脚色されていると思うが光が反射する程度には光っていた。

 これをいくら話しても泥団子が光るわけがない、みたらし団子と見間違えていると言われなかなか信じてもらえない。私の記憶違いなのか、実は何かテクニックがあるのか。機会があれば確かめたいと思っていたわけだ。私が考える原理としては粘土で作った泥団子を乾燥させ水分を抜いた後「サラ砂」と呼ばれる砂場の砂で削って磨く、である。

キットの中身は台座が違うだけ

 中身は出来上がった泥団子を飾る台座、団子用の粘土っぽい砂、磨く用の通称サラ砂、団子の核となる小さいカプセルなどが入っている。他に作業時に砂を吸い込まないようにマスク、作業スペース用に新聞紙、フィニッシュワーク用のツルツルした下敷きなどが必要である。ちなみに対象年齢は12歳以上と結構アダルティーな商品である。
 まとめる用の袋かと思っていたが、これに水と団子用の砂を入れて混ぜ合わせないといけないらしい。危うく捨てかけた。

粘土の触り心地が懐かしい

 粘土用の砂には水を9㏄入れて揉むらしいが、圧倒的に水が足りないような気がする。まるで蕎麦粉100%の蕎麦を打っているようで心配になる。この後の工程で水分を調整するタイミングがあるのであまりここで入れすぎないほうが良い。

 ある程度塊になったら下敷きの上に出して手でこねてみよう。ザ・粘土といった感触で、この砂ではない土を求めて30㎝ぐらい地面を掘っていた記憶が思い出された。確か良質の泥団子を作るためには下のほうに眠る赤い土が良いんだ、みたいな噂があった。小石とかが混ざっていないのでこの厳選作業はいらない。

核を中心部に入れる

 核を中心部に入れる作業である。最初この核部分は少ない砂で団子を大きくするためのものだと思っていたが、もしかしたら中心部に泥ではない塊があるおかげで耐衝撃性などが改善されている可能性がある。正面からの衝撃を中心部から外側に分散させるのが狙いではないだろうか。なかなかハイテクを駆使しているな、と感心していたが説明書を読む限り大きくするためだけの存在であった

 おにぎりの具の要領でうまく真ん中に入れていこう。乾燥させた際に割れる可能性があるため繋ぎ目部分を念入りに処理するのが良いと思われる、土の隙間ができないようにうまく馴染ませよう。

みがき粉の出番

 転がしたり握ったりしてある程度丸に近づいてきたら、みがき粉の出番である。私の中ではサラ砂、見た目は完全に王将のコショウである。細かい砂なのでマスクを着用して新聞紙の上などで作業しよう。

 細かい砂で磨いて光らせる作業なのかと思いきや、泥団子は結構水分を保持しており細かい砂も水分を吸って黒くなる。説明書にもみがき粉が黒くなったらまた軽く塗して10分ほど休ませるみたいな記載があったので、これは表面を磨くというよりも表面の凹凸を埋めていく作業ではないのかと考える

 4回ほどみがき粉を振りかけて休ませる。ここで30分ほど放置して表面の水分を飛ばす。

完成までは地道な作業

 最後の仕上げは表面がツルツルした下敷きの上で転がしてやると、ピカピカになっていくそうだ。残念ながらツルツルの下敷きが見つからなかったのでガラストップテーブルで転がしてみた所、ちょっとではあるが光沢が出てきた。ガラステーブルのほうは掃除が大変だった。

 左がQ太郎氏作、右が私作の泥団子である。同じようなものができると思っていたが私が作ったほうは表面がデコボコしてゴルフボールみたいになっているのに対してQ太郎氏の作品はある程度光沢のある部分と無い部分で分かれている。水分量の違いなのかコネ具合の違いなのか、どちらにしてもあまりピカピカしていない……

2日経つと変化が

 数日置いた所、Q太郎氏作の惑星は割れていた。私の作品は光沢が川などに落ちている石みたいになっており、泥団子というより丸い石が出来上がっていた。思い出を探ると泥団子は大体ヒビが入っていたので、乾燥させた後もヒビが入らないように作れる技術というのが泥団子スキルには求められるらしい。ちなみにこの制作キットにはさらに応用編があるらしく、カラーコピーのチラシなどに擦り付ける事で泥団子自体に色を付ける事もできるらしい。

 確か幼稚園時代の遊びは、泥団子の大きさよりも「同じ高さから落として割れないほうが勝ち」というルールがあったのを思い出した。決着が付く時には片方の泥団子はブレイクしているわけで今思い出せばなかなかワイルドである。ノスタルジーな気持ちになれる泥団子制作であった。

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小林RH

編集長オカルテック
ネットゲーム、アナログゲーム、ギャンブル、ダイエットなどの記事をメインに オカルトといえばホラーなイメージを覆すため日々執筆中 「オカルトとは誰でも楽しめるエンターテイメント」