【八尾グランドホテル】温冷交代浴と麻雀と卓球が楽しめる

　2020年にサウナーデビューした私だが、大阪の中でも有名サウナーが声を揃えて「八尾グランドホテルの水風呂は良い」「八尾グラには温冷浴を極めたジュゴンみたいなオッサンが出る」など怪談めいた噂をよく聞く。行きたいイキタイとは思っていたのだが、料金の高さと「どうせなら大衆演劇も観劇できる時間のある日に行こう」と後回しになっていた。間違いなく含まれている演劇料金のせいで行く機会を逃している感じだった。

　というわけで朝風呂ならば気兼ねなく行けるな、と念願の八尾グランドホテルに行ってきたので記録に残しておく。ちなみに朝風呂はAM4:00～7:30というガチな早朝なので狙っていかないと起きた時点で時間が過ぎている。水曜日の早朝はなんと500円で入れる。

　早速中に入ってみるのだが、昨今のスーパー銭湯などに慣れてしまっているとどうしても施設が古めに感じてしまうのは否めない。靴のロッカーや脱衣所のロッカーなどはかなり古めで、年季を感じさせる。ちなみにタオルとバスタオルは付いてくるので手ぶらでも大丈夫。

　大衆演劇が昼に劇、夜にショーをしている関係で昼から入ると2,400円、ナイター料金として夜のショーを含めたものが1,200円、そして今回の朝風呂が800円となっている。銭湯やスパ銭としてみると割高感は否めない。大衆演劇が見れるので箕面温泉スパーガーデンなどと比べると安いかもしれない。お風呂だけ入るって人はちょっと高いが、レビューによると演劇やショーの時間は風呂場が貸し切りレベルに空いているとの事。なるほどネ。

　さて、風呂場や脱衣所の写真を撮るわけにはいかないのでなんかいっぱい貼られたレストランのメニュー画像を見ながらイメージして欲しい。

　天然温泉がかけ流しの状態で色々と種類が用意されている。どの浴槽もかなり大きめに作られているので「あそこ人いっぱいで入れないな……」という事が無いのが良い点。あと浴槽毎に「源泉かけ流し！　１００%！」みたいなのが貼られまくっているので５０％の温泉とか１０％の温泉とか清涼飲料水みたいな感じでちょっと入ってみたいと思った。

　皆が良いというサウナ。普通のドライサウナかと思ったらシートの下から熱気が来るタイプで、これをあえて背中側からしか熱が来ないようにしているらしい。こうすることで包み込まれるような熱になる、みたいな事が書かれていた。オカルトである。ドライサウナでしっかりとタオルなどが敷かれているのだが、そのまま座れないぐらい熱くなっていたのでサウナマットは必須。テレビの音がすげークリア。

　スチームサウナは、こういう古い施設のスチームサウナにありがちな温度センサーがぶっ壊れたのか？ってぐらい常にプシュー、プシューとスチームが噴き出している激熱タイプ。スパ銭のスチーム塩サウナなどとは一線を画すスチーム量。水春のホワイトアトラクションや夢の公衆浴場五色のスチームサウナを彷彿させる蒸気でした。中には仙人みたいな人が陣取っていたので軽く会釈しておいた。

　８分ほどドライサウナを耐えた後、すぐ横の水風呂に。水温は17度ぐらい。まず何が良いっていうと水風呂が大きいんですね、この点は捨てがたい。サウナに入っていた人全員が同時に出ても全員が水風呂に入れるぐらい大きい。水風呂が空いてないから仕方なく水シャワーで済まそう……みたいな地下帝国で焼き鳥を食わずに柿ピーで我慢するような事態が起きない。

　そして熊本湯らっくすMADMAXを思い出させてくれる水のうたせ湯、かなり高い位置から水が降ってくるという最強機能。水風呂の水温自体はそこまでキンキンに冷えてるって事は無いのだが、このストレスフリーな広さと打たせ湯ボタンで全て許される。

　水風呂の横には高温の温泉が壁一枚で区切られているのですぐに入る事ができる。公式ページには「４４度のお湯と１８度の水が隣り合っている」と書いているが４４度では済まないぐらいにアツアツ、しかも良い具合に対流している。バイブラというわけではないがお湯が動いているのでかなり熱い。

　このアツアツなお湯と水風呂をヌルっとジュゴンのように移動できるのだ。とある人物に西式温冷浴を強制させられていたのでこの良さが凄く理解できる。真夏の暑い外からクーラーの効いた部屋に入る時のあの感覚、真冬の寒い外から暖かい部屋に入る時のあの感覚、ブルブルっとなるようなあの至福感。これが永久に繰り返せるという悪魔的風呂。気づけば私もジュゴンのようにヌルヌルと繰り返していた。しかも毎回半笑いで「ぅぅぅアツゥゥ」などとうめいていた。怪談はこうして生まれる。

　古いロッカーだけ見るとサウナーの皆も過大評価しすぎだろうと思っていたが、これは間違いなく☆５である。あと、風呂場中央には飲泉として温泉水を飲めるようになっている。

　朝風呂時間帯でも５００円の日は人気だった、風呂場には２０人ほどが居たがとにかく誰も喋らない。グループで来ているっぽい人達も何故か喋らずアイコンタクトでサウナに入ったりしている。私もサウナ水風呂を終えた後にととのい椅子に座っていたのだが見事にお湯の音しか聞こえず、かなり集中する事ができた。マナーの良さに感心しながら脱衣所に戻るとディスタンスを保ちながら朝のニュースを見てビールを飲んでいるおっちゃん連中が居た。

　ぜ、全自動卓！　よく見ると中捨てて３人に役満和了がられた状態で終わっている……

　暗闇の中に現れる卓球台！　２つあるのでクアッダブルスができる。

　お風呂は1階にあるのだが、2階は休憩所や食事処という感じになっていた。朝風呂営業なので電気は付いておらず、営業時間的なものがあるのだろう。とりあえず卓球台が2台、確率機のプライズマシーン、パチンコ機4台、パチスロ機4台、麻雀全自動卓ルーム１台が存在していた。いやぁこれは大発見でしたね。八尾グランドホテルで調べても麻雀ルームがあります、なんて書き込みは見た事も無かった。

　麻雀ルームは１００円で１０分動くタイプのセルフコイン式。雀鬼流のみんなで集まれば２００円で半荘が打てる。めちゃくちゃ格安なのでアリかと思う。一応独立した小部屋になっているので仲間内で気兼ねなく打てそうだ。ただし朝風呂時間帯は電気が付いていなかったのでいつ使えるのかはよくわからなかった。どうせなら聞いておいたら良かったと反省。

　卓球については利用時間が10:00～22:00となっているので、同じフロアにある麻雀ルームもこの時間使えるという事だろうか。というか卓球は無料で貸し出しあるのか。大阪で温泉卓球を調べるとどうしても箕面温泉しか引っ掛からなかったのでこれは選択肢としてありかもしれない。ただ上に挙げた画像の通り、卓球台スペースは天井の高さも無ければ、片面の後ろは即壁なのでカットマンは戦えないだろう。

　麻雀ルームも３人役満の状態で時が止まっていたのでたまたま壮絶な戦いがあったのか、コロナの影響で今は使えないのか不明ではあるが今度ナイター時間にも行ってみようと思うのでその時解れば追記したいと思います。

　水風呂に絶対入れるという安心感。源泉かけ流しのアツアツ温泉。全体的に客のマナーが良い所など、施設が古いというマイナス面を大きく超えて自分の中では評価が高い結果となりました。とまぁ料金の高さだけはどうしても演劇の分があるので仕方ないとして、大衆演劇も箕面温泉で味わったきりでまた観たいと思っているので八尾グランドホテルもう一度行ってみたいと思います。