ディープすぎる釣り堀!活魚センター大昌(大阪)に行ってきた。
最近釣りにハマっているのだが、たまにうちに記事を書いてくれる阿久野氏(記事一覧)に「大阪に釣り堀があるらしいので行ってみたらいいよ」と教えてもらい色々調べて行ってきた。
大阪生野区にある活魚センター大昌である。『日本最大規模の水槽設備を誇る活魚流通企業』という謳い文句もあり、なかなか面白そうな所である。しかし釣り堀と聞いてもいまいちどんなものなのかイメージできないので特に調べずにとりあえず行ってみるかー!と思い立って早速行ってきた。普段は活魚センターとして鮮魚を取り扱っているお店なのだが、土日祝に限って釣り堀も営業しているというワケだ。釣れる気がしてきた。
釣り堀営業時間:土曜日12:00-16:00 日曜日10:00-16:00 祝日12:00-16:00
耐水性の装備が必要な気がする店内
入口にいきなりマグロの塊肉が並べられていて本気度が伺える。土曜日のお昼過ぎに訪れたのだが、かなりの盛況具合で家族連れから釣り堀の常連っぽい人たちまで結構な人気スポットらしい。入口から手前側が売り場になっており奥側に行くと巨大な水槽の段々畑みたいなものが見えてくる。
思った以上に広くて大きい釣り堀スペースである。少し水槽の迫力に圧倒される。一番下の段である水槽部分が釣り堀スペースとして使われているが、カラーコーンにバーで釣り堀前にはある程度スペースが確保されており1人or2人までしか入れないので狙いの魚が居る水槽を選んで入るようである。
さすがに釣り堀と言う事で魚が跳ねて水も飛ぶわ、床は濡れているわで濡れてもいい靴やパンツで行くのがいいと思われる。長靴と着古したジャージで行くと常連のプロ感を醸し出せるのでおすすめだ。
観察しているとでかいハマチを揚げている人がいたり、子供用のスペースでは良サイズの真鯛が釣れていた。人が多いからなのか次々と釣れている、これはもしかして私でも釣れるのではないかと気分が高揚してくる。魚が射幸心を煽ってくる。
料金は1000円~
よし、そろそろ出番のようだな。と奥のほうにある券売機で釣り券を買おう、ちなみに店員さんも忙しすぎて説明の暇も無さそうだったので常連の釣り堀マスターっぽい人たちをみてやり方を覚える。券売機に限定品とか調理券とかあるが、これは釣れてからの調理代の時に買う券であるらしくまずはサオ(大人用)1,000円というちょっとした隠語みたいな券を買おう。
つまり1プレイ1,000円である。
調理券は800円~あるが、おそらくそのまま持って帰る時は締めてそのまま袋でくれるっぽい。
釣りスペースを待つ人たちの目はまるでハイエナ
初心者オーラを出しながら釣り券をもっていき釣竿を貰う、80㎝ぐらいの細い竿で結構しなる。先端に1号ぐらいのナイロンライン?だろうかが20㎝ぐらい付いており、先に小さいひっかけ針が付いている。この針とラインで釣れる気が全くしないが周りのマスター連中は釣り上げているわけだ、アジングで鍛えたテクニックで余裕だろうと思っていた。
注意書きを読むと釣り場所によって「廻し釣り」が禁止な場所とOKな場所がある。新用語である廻し釣りとは一体なんなのか、この時はまだ理解できていなかった。ほとんどのプレイヤーは針を掛けた魚を水槽の壁近くまで持っていき少し待ってから引き上げるという感じである。時間制限などは無いのでじっくりとファイトして弱った魚を引き上げるのが理想的なムーブである。
引き上げる瞬間が一番油断ができないように感じる、釣り竿に付けられている糸が1号ナイロンラインだと仮定すると耐えられる重さは4ポンド1,800gである(もう少し細いラインかもしれない)。見ていると泳いでる魚は結構大きいサイズも多く平均でも1㎏はあるように見える。泳いでいる最中なら大丈夫だが、重力の影響をもろに受ける空中では少しでも暴れられると即ラインブレイク!マイナス1,000円である。どうやら普通に釣り上げるとほぼ切れるような設定らしい。
廻し釣りの極意
どうやら普通に引き上げてもラインが切れてしまうような大物の場合は廻し釣りというテクニックが必要のようだ。画像の1人or2人用スペースでは禁止されているが、さらに大物が泳ぐメインの大きな生け簀では後方も広く取られており廻し釣りがOKのようだ。
魚を大きく廻して引き上げるのではなく生け簀から飛び出させるテクニックのようだ。うまく泳がせながら生け簀の壁に対して垂直に魚を上げるのではなく、斜め方向に上げるわけだ。おそらくこの方法だと魚の泳ぐ力もプラスされて本来なら1.8㎏しか耐えられない糸でも縦方向の負荷と横方向の負荷に分散される事になるわけだ(なるのか?)、とにかく重力から解放された魚を生け簀のフチまで乗せることができればあとは横方向にスライドさせるだけで釣れるというわけだ。釣り上げるというよりは生け簀から出すというイメージである。
プールで泳ぎながらその勢いでプールサイドに上がると楽な理論である。
それでも常連の動きは非常にテクニカルで、少しでも無理だと感じたら力を緩めるといった高性能リールにも劣らないドラグ性能でギリギリの戦いを魅せていた。少しでも力めば糸がピーンと切れてしまう。観察していたむちゃくちゃウマいおっちゃんは心の中で人間ドラグのマサと名付けた。釣り上げたハマチを見もせずに次の釣り竿券を買いに行く姿はとても格好良かった。マサさんは家では細いナイロンラインでダンベルを上げる秘密のトレーニングをしている。
どうやって釣り上げるのか
狙いは色の良い真鯛という事で小さいスペースに攻めてみた。真鯛は3度引きといわれるぐらい釣ろうとすると何回か反転して逃げようとするらしく、そのタイミングで違う方向にラインを張ってしまうと一瞬でアウトである。普段海釣りをしていても針が掛かった後の魚の動きなどは見る機会が無いので非常に面白い。口に針を引っ掛けるわけだが、この針を外そうと口を動かしたり水中に潜ったりと様々なアクションを見せてくる。
しかし、やってみると分かるのだがただ針を掛けただけでは魚は元気なままでありずっと逃げ続けられる。どうにか魚の体力を削らなければならない。こうなると重要なのは竿の扱い方である。
竿が”の”されないように注意する
ウマい人たちを観察していると竿は必ずグイーンと限界近くまでしなっている。この竿がしならずに真っ直ぐな状態で魚を追っているとラインも張らずに魚を動かしたりもできず急な動きでラインが切られたりと良いことは無い。難しいが常にラインを張って竿がしなっている状態が理想のようである。
うまく魚の動きに合わせつつも泳がせて体力を使わせていくわけだ。弱ってきたり動きが鈍くなった瞬間を狙って引き上げれば勝ちである。普段全く大物がかからない私はもう魚のアクションに興奮しっぱなしでそんな釣り上げる事までイメージできずに、左手で竿を持ち右手でスマホを構えるという余計に難しい状態であった。
釣り上げるイメージが全くできていなかったために1分ぐらい真鯛に振り回されたあげく簡単にラインを切られてしまい1本目が終了した。真鯛であれば1,000円~3,000円ぐらいで買えるわけで活きの良さを考えても最低でも3本目以内には釣り上げたい所である。テクニック次第では泳いでる魚全て1,000円で買えると考えればすごい、ちなみにふぐも釣れるというかふぐが釣れるのが売りみたいな所である。
さながらギャンブル施設のような鉄火場な空気で釣られなかった魚を狙う人たち、釣れた魚を羨望のまなざしで見つめる私たち負け組、独特のテクニックで釣れた魚はどういったルートで食べられるのか等気になる所がたくさんである。週に2日しかチャンスが無い釣り堀だが、こんな娯楽もあるんだなーと感じた所である。ウデに自信がある人は是非とも行ってみよう!
活魚センター大昌:http://www.daisho-sougyo.com/
小林RH
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