冬なのに京都舞鶴にある廃墟「ロシア病院」に行ってきた話
2016年も終わろうとしているある週末、何がどうなったのか気づけばハイエースに乗せられ高速道路を走っていたんだ。行き先を尋ねると舞鶴だと言う。時間は0時近く、京都縦貫道を北上するにつれて車は少なくなってゆく。
車内の話に耳をすませてみると、どうやら目的地は「ロシア病院」という場所らしい。舞鶴にロシアだって?
とにかくとんでも無い場所に連れていかれるのは理解した。なんとかロシア病院の情報を収集しなければいけない。車内の黒づくめ集団に気づかれないようにGoogle音声検索を起動する。ポォーン
「ロシア病院 行き方!」
舞鶴第三火薬廠(しょう)
ロシア病院とは正式名称「舞鶴第三火薬廠(しょう)」という。旧海軍の弾薬保管庫と言ったところか。戦時中はここに弾薬などを保管していたという。軍の機密事項にあたるためあまり資料は残っていないらしい。
高速を降りて京都府道27号線をどんどん舞鶴方面に進んでいくと、この辺は海上自衛隊の補給所やら航空基地などがあって夜でも船がいっぱい停まっていた。撮影してみるもあんまり綺麗に撮れなかった。海が見えてくる所からは基地というか、重要拠点といった雰囲気が漂っていた。
山のほうへ登っていくと、目的地の真横にあたる舞鶴工業専門学校が見えてくる。ロシア病院はこの舞鶴工専の学生寮の裏手らへんにある。周辺は道も狭く、路上駐車もできないため近くに一旦近くに車を止めることに。
少し近くの青葉山ろく公園の駐車場に車を止めて、目的地まで歩いて行く事にした。この青葉山は京都府と福井県の県境の山になるという。
水流の音だけが響く暗闇
あいにく雨の降った次の日だったためロシア病院手前の橋が泥塗れになっていた。滑りやすい上に橋から落下したら無事では済まない高さだったので超慎重に進む。できれば足場が悪くても真ん中を進もう。
先は山道のようなものが長く続いている。時間は午前1時、周りからは水の音しか聞こえない。雨の後なのか霧がすごく、ヘッドライトを付けるも自分の吐息が反射して視界を遮る。
危険が無い事を確認するために単独で先行する。少し進むと学生寮の明かりも見えなくなり、月明かりも周りの木に遮られ何も聞こえない、何も見えない。
基本的に山道沿いにある廃墟群が「ロシア病院」と呼ばれるものだ。
謎の番号392、394
ここは旧日本海軍の爆薬庫として使われていたらしい。ネットの噂によると人間魚雷「回天」の弾頭もここで作られていた、などという眉唾モノの話まである。心霊スポットで有名なため様々な話が付け足されているのだろう。船にも3桁の番号がついているので、海軍の関連施設なのは間違いないだろう。
特にこの場所で事故があったなどの記録はないため、特別心霊スポットというにはオカルティックパワーが弱い気がする。200mも移動すれば学生寮といった人の気配も感じられる。
392からの先
394から少し進むと392がある。この392の中は水浸しになっており、内部のオカルティックパワーは高い。その先はあまり語られて居ないが、道は続いている。緩やかな山道になっているため、暗闇で進んでいくのは危険だと判断してやめておいた。おそらく先駆者達が何も語らないという事は何も無いのだろう。もしくは私のように危険を感じ取ったのだろう。霊や人間よりも怖い、野生動物の動きを。
ロシア感がゼロなのが一番のオカルトかもしれない。
小林RH
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