6月なので梅酒作りに挑戦する
この季節になるとスーパーの入口にガラス瓶が並び始める。青梅の出回る季節なので、この青梅を使って梅酒でも作りなさいというスーパーからのお達しである。私たちはこのスーパーからの託宣を受けて梅酒作りを始めなければならない。梅酒作りのイメージとしては、出来上がるまでに時間が掛かる部分を楽しむ感じである。梅酒が飲みたいのなら梅酒を買えばいい、梅酒作りを楽しむためにホワイトリカーを買うのだ。
さて、梅酒作りに必要なものは4つである。青梅、ガラス瓶、砂糖、ホワイトリカーである。それぞれ見ていこうと思う。strong>約3000円前後で揃う。
青梅(参考680円/1kg)
青梅は5月下旬から6月中旬にかけての時期に出荷される、思っている以上に期間限定なのでこの時期を逃すと新鮮な青梅は手に入らない。これ以降は梅の実が熟して色が付いてくるらしく梅酒よりも梅漬けや梅干しの素材になってしまうらしい。
実際は冷凍青梅という商品もあるらしく、時期が外れていても梅酒作りはできるそうだ。一旦冷凍しているので細胞壁的なのが破壊されているはずである、梅ジュースなどエキスを抽出しやすい形になっているらしく、冷凍青梅で作る梅酒はまた違った味になるらしい。
保存用ガラス瓶(参考698円)
保存用のガラス瓶は2種類ほど選択肢があった。アデリア果実酒ビンとル・パルフェ密封瓶。アデリア果実酒ビンはかなり歴史のあるビンで家庭で見た事があるって人も多いと思う代表的なホームリカー用のビンである。ル・パルフェ密封瓶は文字通りしっかりとフタを閉める事ができるのと、ディスプレイした時にちょっとオシャレな感じが漂うのが良い点である。近所のスーパーでは1L~5Lぐらいまでのラインナップであった。
ペットボトル型2Lのアデリア果実酒ビンを2つ購入したのだが、中フタはあるものの完璧に密封できる構造ではないため傾けたりすると中身が垂れる事がある。大きさ的に冷蔵庫のサイドポケットに入るのはメリットだが、保存時に倒したりすると心配である。ル・パルフェ密封瓶は文字通り密封する事が可能で、脱気と呼ばれるビンの中の空気を逃がして真空状態にする事もできる、長期保存になりがちな梅酒作りだとこの機能は嬉しいかもしれない。
ちなみに売っている材料を全て使う場合は4Lのビンが丁度いいサイズになる。梅1kg、氷砂糖1kg、ホワイトリカー1.8Lのため。
砂糖(参考380円)
お馴染みの氷砂糖である、クリスタル氷砂糖という粒が揃っているタイプも売っているがじっくり溶けるという意味では普通の氷砂糖のほうが好みである。ちなみに最近の流行りなのか黒糖も売り場に並べられていた。とろーり黒糖梅酒を作れという託宣である。私は氷砂糖を買った。
ホワイトリカー(参考1298円/1.8L)
今回は梅酒なのでホワイトリカーを購入。果実酒作りは押さえておかないといけない重要なポイントとして法律違反をしない事がある。まずアルコール分20度以下のお酒を使って作るのは禁止されている。下記のぶどうなどを漬けるのも禁止なのだ。書き漏らしがあるといけないのでここは国税庁のQ&Aを貼っておくので確認しておこう。
1 米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ若しくはでんぷん又はこれらのこうじ
2 ぶどう(やまぶどうを含みます。)
3 アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす
【自家醸造】お酒についてのQ&A
売り場には最近の流行りなのか果実酒用のブランデーも販売されていた。ホワイトリカーよりも1.5倍ほど高かった。果実酒ビンやホワイトリカー等はこの季節だとお酒屋さんでも扱っている場合もあるのでスーパーで見つからなかったらそこも探してみよう。Amazonが最強なのは間違いない。
早速作っていくぜ!
梅酒作り、大きい流れとしては保存用ビンの消毒 ⇒ 青梅のアク抜き、ヘタ処理 ⇒ 材料をぶちこむといったシンプルなもの。
ビンの消毒、殺菌
用意したビンが耐熱ビンの場合は煮沸消毒なども有効である。熱湯やアルコールで殺菌していこう。梅酒作り全般で言える事だが、水分が残らないように入念に拭いておこう。余分な水分が残っているとカビの原因になるとの事。ホワイトリカーにも青梅にも書かれているぐらい重要なポイントらしい。
青梅の処理
梅の実の香りがこんなに桃に近いとは思っていなかったというぐらい甘い匂いが漂ってくる。梅といえば梅干しのイメージが先行しがちで、さらに青い梅といえば何か酸っぱそうな匂いなのかなと思っていたが想像を遥かに超えた甘い匂いである。もうこのまま食べても美味い気がしてくる。
軽く水洗いし、アクを抜くために少し水を張って放置。別にこの工程は無くてもいいらしい。その次に梅の実のヘタを取る作業である。竹串か爪楊枝でヘタがある部分を刺すとポロっと取れる感じである。見たまんま木のヘタが付いているのは手でも取れるが、一見ヘタが無さそうな梅の実も竹串を刺してみると小さいヘタが残っているので一つずつ丁寧にやっていくのが良いと思われる。この時点で傷ついている実なども確認できるため選別していこう。
洗った梅の水分を取るために一つ一つキッチンペーパーで拭いていった。ついでなので何個梅が入っているかを調べるとちょうど50個だった。乾燥させる作業中は桃のフレグランスでも振ったのかってぐらいプラムなニオイが漂っていた。青梅ってすごいね。
ビンに全てをぶちこむ
氷砂糖と梅の実を交互に入れて~とか書いてあったが、実際に梅酒にしてみると氷砂糖が全部下に行ったので適当でいいと思われる。ロックで飲むよりはソーダ割りにしたいと思い砂糖を多めに入れておいた。付け込み開始の日付を書いて保存準備完了である。保存場所としては直射日光の当たらない温度変化の少ない場所が良いとされる。
3ヶ月ほどで飲めるという
飲み頃については様々であるが、1か月後からもう飲めるという所もあれば、3ヶ月から飲めるとする所もある。梅酒プロ曰く、目の付きやすい所に保存して1週間に1回は攪拌してやるとより梅エキスが抽出されるという。そもそも梅酒の原理として高いアルコール度数と糖分による浸透圧が重要らしい。
3ヶ月したら梅の実を出してあげて、そこからさらに梅酒自体を熟成させて1年するとかなり美味いらしいので来年の青梅の時期に開封してみたいと思う。今から味見といいつつどんどん無くなっている可能性を否定できない。
お酒は飲まないんだよなぁ~って人もホワイトリカーではなく酢を使って梅ジュースなども作れる。そもそもグレープフルーツやニンニクなど他の果実でも作れるという知識を得てしまったのでそれに挑戦してしまいそうである。
小林RH
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