日清の黒歴史シリーズがなぜ売れなかったのかが分かった
「はい、買ってきたで」とQ太郎氏に渡されたのは日清の黒歴史シリーズ3種のうちの1つ、どん兵衛だし天茶味である。黒歴史シリーズはサマーヌードルだけは唯一食べた事があったのだが、このどん兵衛は初めてである。というかコンビニで何回もスルーしていたのに買ってこられてしまったので食べるしかないわけだ。結構変な食べ物には興味津々の私もこの黒歴史シリーズだけは回避しまくっていたのだが、ここらで観念である。
そもそも、だし天茶(漬け)と言えば普通に美味しそうなのだが何か惹かれないわけである。味の想像がある程度できてしまうからだろうか? 実は予想よりも味が再現できていないのだろうか? とにかく何故か黒歴史扱いされているこのどん兵衛の謎を考えてみたい。
メインの具がショボい
さーて早速作って食べてみるか。小袋は2つ、この1つの「のり天」と書かれたパッケージにすでに売れ無さそうな雰囲気が出てきた。開けてみるとぽつんと2㎝四方ののり点が入っているわけだ。これならまだ駄菓子ののり天のほうが大きい気がしてくる。
もう1つの小袋はいつも通りの出汁粉である。少しわさびが効いたような香りがするので、こちらの味は期待できそうである。
どん兵衛というもの
完成したので味は見てみよう。ほぼ永〇園のお茶漬け味である、米のかわりにうどんが入っている感じである。わさびが再現されているので非常に美味い。普段インスタントカップ麺となると80~90度の温度で食べるのだが、これは結構アツアツでも美味いと思う。
では何故これが黒歴史なのか。もうみんな薄っすらと気づいているかもしれないが、この「のり天」である。そもそもどん兵衛とはきつねうどんと天ぷらそばがメジャーであるが、どちらも大きいスポンジと後のせサクサク天ぷらという麺の上2分の1を占めるであろうメインの具がポイントである。この甘辛く味付けされた大きいスポンジを見ながら、あえてその下に眠るうどんを啜(すす)る。これがきつねうどんの醍醐味であり、いつこの大きいスポンジを攻略するのか、などの戦略性が生まれている。
もし最初に大きいスポンジを食べてしまうとこれはもうきつねうどんではなく、かけうどんである。
ここで「だし天茶」のメインの具を見てみると、これは一目瞭然。メインの具が触れば崩れてしまうぐらいの小さいのり天なのだ、食べている途中で少し箸を伸ばすと無くなってしまい即かけうどん化してしまう点もマイナスだろう。結局最終的に残ったのり天を食べることになる、それが最後まで残していた最大の具としてはそこまで美味しいわけではない。そもそもメインは「だし」なので「のり天」は特に関係ないのだが、やはり具として認識をしてしまう点が「何かショボい」と感じてしまうのだろう。
ちなみにこの出汁汁はお茶漬けとして美味い
残り汁は何かと美味しいので気づけば飲み干していた。出汁ブームが来ているのかは知らないが確かにこれは美味い、ちょっと汚いかもしれないが残り汁にご飯をぶち込んだら多分美味い。
小林RH
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