スシロー、攻めたイカメシ寿司とビスク茶碗蒸しと柚子と

 スシローが獲りに来ている時に行われる「3貫盛り」祭り。言わずもがな100円皿に3貫とコスパ重視から300円皿3貫の間違いなしネタが勢揃い、全種類15貫食べても950円という売り文句で最強のフェアと名高い。100円3貫の青物も生さんまが入っていたり、イカも炙られていたりと100円3貫らしからぬ手間の掛け方で満足度が高い。

 そんな圧倒的なメイン企画の裏で追加された新メニュー、気になりますよね。最近のスシローは1回のフェアで追加されるメニューがとにかく多い。例年の季節ネタ以外にもその時期を逃せば二度と食べられないような実験的なネタも多いため新商品メインでスシローに行くファンも多い。きっとスシローは「ネタの新鮮さ」という言葉を別ベクトルで解釈しているはずだ。今回追加のメニューでもイロモノが投入されている。丸ごとイカ寿司、カニビスクの茶碗蒸し、昆布巻きまぐろ握りと他の回転寿司チェーンではなかなか味わえないようなラインナップである。

本命の丸ごとイカ寿司、ほぼイカメシ

 イカメシという料理、イカ身の中にもち米を入れて甘辛く炊いた料理だ。私も駅弁などで食べた事はあるが、どちらかというと詰まっている感じで寿司で例えるならば押し寿司といった所だ。しかし、このスシローの丸ごとイカ寿司はあくまでも寿司をメインにして考えられている。中に入っているのはシャリである。多分だけど人力で中にシャリを詰め込んでそう。

 まずこいつ、皿からすごい滑る。ちょっと油断して皿を斜めに取ろうとすると事故が起きる。その丸いフォルムから箸でもなかなか掴みづらいという、食べるまでの難易度が無駄に高い寿司となっている。イカの身は予想以上に柔らかく、醤油ベースの甘辛い味付けとイカの風味が「塩辛」のような味わいがあり非常に美味い。ゲソと食感や味が違うのも1皿で2度楽しめる感じがある。甘だれをかけるとイカ焼きみたいな味にもなるぞ。見た目はネタ枠だが、結構ガチ目の味。

カニビスクの茶碗蒸し

 茶碗蒸し系の商品ってメニュー写真でも自分で写真撮ってもなかなか美味そうに見えないのが一つの問題点な気がする。名前的には蟹のビスク(殻から取った出汁に生クリームをぶち込む系スープ)を使った茶碗蒸しかと思っていたのだが、残念ながらそこまで蟹ビスクしているわけでは無かった。通常茶碗蒸しに蟹身たっぷりのビスクソースをかけたような仕上がり。

 茶碗蒸しとビスク、両者共に味の主役は俺だ!と言わんばかりの主張を繰り返すので一貫して同じ味にならないというやべぇ組み合わせである。多分両者をそそのかしているのは生クリームな気がする。

大切りまぐろの昆布巻き

 まぐろにおぼろ昆布を巻いたネタ。魚切り身の水分を取るのに昆布を使うと抜群に美味くなるのは間違いない、そんな昆布締め感を出したのがまぐろの昆布巻き握り。多分昆布だけだとスルーしていたかもしれないのだが、問題はこのネタの上にのった柚子である。現状、回転寿司で柚子と言えば真っ先に思い浮かべるのは「くら寿司」である、柚子の使い方が圧倒的に上手い。スシローが何も考えずに柚子を載せるわけもなく、商品名にも柚子の文字は無いという。あくまで昆布巻きまぐろをサポートするためだけのネタ、メインではない存在である。この柚子添え、ただの昆布巻きまぐろでは味わえないスペシャル感を出していた

 ちなみにスシローが柚子寿司の地位を密かに狙っていそうな気がするのはこのネタだけではない。季節のいなりというスシローの隠れたメイン商品があるのだが、今回の中身は「高菜柚子大根」という。創作いなりの類だが、こちらも柚子の風味が主張し過ぎず美味い。

300円3貫、やっぱ美味い

 本鮪3貫盛り300円はズルいよ~、大トロ中トロ赤身揃って300円ってもうやりすぎ。確定した当たり皿。たまにある大トロ1貫100円、こういう時って何かと3貫注文ってハードルがあるんですよね。私だけかもしれませんが、美味かったからといって同じネタを3皿も注文してしまっていいのだろうか……他にも食べていないネタがあるのではないか? みたいな自問自答に陥るわけですよ。そんな些細な悩みを吹き飛ばしてくれる3貫盛り、赤身とトロを同時に味わう事で違いも楽しめるという文句なしの一皿。

 軍艦のほうは特に良いですね。うに、いくら、かにとなかなか単品だと注文は別にいいかなっていうネタを同時に食べる事ができる。新しいネタとの出会いがある。冬の軍艦系列って並べると華やかさがスゴイので3貫での提供は正義な気がしてくる。

 3貫盛り祭りは11月20日~12月1日までと結構短めなので急いでスシローGOだ。

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小林RH

編集長オカルテック
ネットゲーム、アナログゲーム、ギャンブル、ダイエットなどの記事をメインに オカルトといえばホラーなイメージを覆すため日々執筆中 「オカルトとは誰でも楽しめるエンターテイメント」